とろろを食べると口の周りがかゆくなる…という人も多いのではなかろうか。アレさえなければ三食とろろでもいいのに!という人も多いことだろうと思う。かゆくなる原因となるのがシュウ酸カルシウムという成分なのだが、なんとこちら「毒物及び劇物取締法」によって「劇物」に指定されている。
穏やかな劇物
劇物。人体に対して毒性を持つ物質。だが安心してほしい、植物由来のシュウ酸カルシウムには植物の種類によって毒性の強さが異なるという特徴があり、とろろのもとである山芋は毒性が穏やかな部類の植物。そのため、劇物であるはずのとろろを食べても口の周りがかゆくなるくらいで済んでいるのだ。
激しめの劇物
毒性の激しいシュウ酸カルシウムを持つものに、ディフェンバキアという植物がある。いかにも攻撃力が高そうな名前である。こいつに含まれるシュウ酸カルシウムは、山芋のそれより幾分か凶暴。葉っぱを噛むと、会話が困難になるほど口の中が激しく痛んで腫れるといった症状を引き起こすことがあり、その症状から英語ではDumb Cane(口のきけない茎)とも呼ばれる。ちなみにこのディフェンバキア、さほど日光が当たらなくても元気に育つ性質から観葉植物としての人気も高い。しかし劇物は劇物である。部屋の緑化にこの劇物を導入する場合には、くれぐれも葉っぱを噛んだりしないよう気を付けていただきたい。そもそも部屋の観葉植物の葉っぱをムシャムシャ食べだした時点でなんらかの精神異常が疑われるため、その場合には速やかにしかるべき機関の受診をおすすめする。
身の回りに潜む劇物
強烈な毒性を持った植物は、この地球上に数えきれないほど存在している。特に食べられる植物に似ているものや、その辺で普通に見かけるけれど実は有毒…という植物には気を付けないといけない。
ヨモギによく似た姿をしたクサノオウという植物がある。こいつはなんと21種類もの有毒成分を含んでいて、誤って食べてしまった場合には内臓がただれて死に至ることもある。ポケ●ンにいそうな名前だからと甘く見ていると最悪の場合死ぬ。
春から初夏にかけて可憐な白い花をつけるスズランも、かわいい顔して全株有毒というなかなかロックな植物である。特に花と根の毒性が強く、スズランを活けた花瓶の水を誤って飲んで死亡したケースもある。部屋のインテリアにこのかわいらしい花を活用する場合には、くれぐれも花瓶の水を飲まないよう気を付けていただきたい。そもそも花を活けた水をゴクゴク飲むこと自体かなりレベルの高い奇行なので、悩みがあるなら近くの人に相談するが吉であろう。
身の回りのなにげない植物が劇物かもしれない、というこの世界は生きづらいことこの上ないが、突然葉っぱを食べたりするような精神状態にならなければだいたい無事に生きていけるだろう。それでもどうしても劇物を口に含みたい!という衝動に突き動かされた人には、お手軽劇物であるとろろを食べることをおすすめする。口の周りがかゆくなるくらいで済むので。
【アクセス】
「鈴波 本店」
住所:愛知県名古屋市中区栄3丁目7−23
電話:052-261-1300
営業時間:11時00分~14時30分
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