草鞋(わらじ)は、稲わらを用いて作られる日本の伝統的な履物である。
今ビーチサンダルみたいな形状のものを思い浮かべた諸兄にはぜひ覚えておいてほしい。それは草履(ぞうり)である。
二本の鼻緒をもつ草履に対して、草鞋は長い一本の鼻緒を足に巻きつけるようにして履く履物である。足にしっかりと固定できるため、山歩きや長距離の歩行をする旅人たちには不可欠なものだった。「二足の草鞋を履く」という諺がいまなお使われ続けているところからも、いかに草鞋が日本の暮らしに根付いたものであるかは明白であろう。草履でもサンダルでもなく、草鞋なのだ。「二足のビーサン」ではどこかパリピ臭い。勝手に履いてろという話である。
長円形の物体を指す形容詞として「草鞋」が用いられることがある。草鞋のように平たく長い楕円形をしたチキンカツが「チキンわらじカツ」として提供されているのがいい例だ。
ここでもやはり選ばれたのは草鞋であった。草鞋大勝利である。「チキンぞうりカツ」でも「チキンビーサンカツ」でもなく「チキンわらじカツ」なのである。もはや草鞋は「履物の王者」の座をその手にしたと言っても過言ではない。
すごいぞ!ワラジムシ
チキンわらじカツと同じく「草鞋」を冠するものに「ワラジムシ」というのがいる。
食事時に虫の話とは何事かと憤られた諸兄にはまことに申し訳なく思うが、これも履物の王者たる草鞋の思し召しであるのでどうかご勘弁願いたい。そしてワラジムシと聞いて、つつくとコロンと丸まるカワイイあいつを思い浮かべた諸兄には是非とも覚えて帰ってもらいたい。それはダンゴムシである。
ワラジムシは甲殻綱ワラジムシ目ワラジムシ亜目ワラジムシ科に属する、体長12mmほどの小さな生き物である。名前に「ムシ」とついてはいるが、甲殻網に分類されるので正確には虫ではない。エビやカニの仲間である。
ダンゴムシとの違いはいろいろあるが、まずはその形状。ダンゴムシが円筒を縦に半分に切りそこから脚がわらわら生えましたみたいな形をしているのに対し、ワラジムシは草鞋の名に恥じない扁平な流線形のフォルムを持つ。
とはいえ、ワラジムシ慣れしていない現代の人類にとって、よく似たこれら二つの種を見分けるのは至難の業。ではどうすればいいのか?答えは簡単。つつけばいいのである。危機を察知したダンゴムシは素早く体を丸め、名の通りの「団子」と化すであろう。生まれ持った堅い装甲をフル活用し身を守るというわけだ。だがワラジムシは違う。体を丸めることもせず、ただその挑戦をその身をもって受けるのである。突如現れた脅威にしり込みすることもなく、己が力及ばざれば潔く散らんとするその姿には、武者の風格さえ漂う。
生物学的な分類において、「ワラジムシ」とは先述したワラジムシ科に属する虫を指す。しかし、正確にはワラジムシでないながらワラジムシを名乗るものも多い。これはおそらく、「ワラジムシさんまじかっけーっす!俺もワラジムシの末席に加わらせてください!」と志願したからに違いない。さすが履物の王者たる草鞋の名を背負うだけのことはある。
ところでワラジムシとわらびもちは語感が似ている。
昼食後のデザートにはわらびもちを食べることにしよう。
【アクセス】
「焼き鳥とりっぱ 伏見店」
住所:愛知県名古屋市中区栄2丁目1−15 DCC 伏見 ビル 2F
HP:http://www.dcreate.co.jp/torippa/
電話:052-204-1222
営業時間:11時30分~14時00分 17時00分~0時00分
土曜日 17時00分~0時00分 日曜定休
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