豆腐と言えば、日本で昔から食べられてきた白い食べ物である。

そして白いと言えば、動物園のアイドル、シロクマである。

シロクマはかわいい

シロクマの愛称で親しまれているあのクマは、正式名称をホッキョクグマという。北極ではなくカナダの森に棲んでいる白いクマもいるっちゃいるのだが、「シロクマ」といえばだいたいの人がこのホッキョクグマを思い浮かべることだろう。

ホッキョクグマはその名の通り北極を中心とした地域に棲んでいる。冬には流氷と共に南へ、夏には北へと移動して暮らしている。他のクマの仲間の例に漏れず雑食性で、主食はアザラシ、その他に魚や鳥、シロイルカなどの哺乳類に加えてクジラの死骸も食べるほか、春にはイチゴなどの植物を食べることもあるという。イチゴ食べるシロクマかわいい。イチゴの果肉で口の周りを真っ赤に染めたシロクマ。やだ～かわいい～。スプラッタかわいい。

もちろん、ホッキョクグマを食べる動物も存在する。というか人間。カナダの先住民族であるイヌイットたちは、昔からホッキョクグマを捕食してきた。しかしホッキョクグマの肉には寄生虫が多く、また肝臓には人間が口にすると死に至る可能性もあるほど高濃度のビタミンAが蓄積されている。まるで人間からの捕食を逃れるために進化したようですらある。ていうか人間ってビタミンA摂りすぎると死ぬんだ。気を付けよう。

シロクマは白くない

シロクマシロクマと呼ばれ親しまれるホッキョクグマであるが、実際のところは白くないというのをご存じだろうか。嘘つけって？まあ聞いてくれ。もちろんシロクマの見た目は真っ白なのだが、シロクマの体を覆っている毛の一本一本はなんと無色透明。そして地肌の色は黒。ではなぜ白く見えるのか。雪を思い浮かべてもらえれば話が早い。雪の結晶も一個一個は無色透明だが、光を乱反射しているためヒトの目には白く見える。シロクマの毛も同じ理屈である。地肌を覆いつくすほどびっしり生えた透明の毛が太陽光を乱反射するため、ホッキョクグマは白く見える。

さらに、毛が透明なおかげで太陽の光がさえぎられることなく地肌まで届くため、寒い北極の地でも体温を適切に保てるという。機能的だ。人間の毛も透明だったらよかったのに。

白くまも白くない

白くまというアイスがある。もともとは鹿児島県発祥の氷菓で、かき氷の上に練乳、果物、あずき餡を乗せた豪勢なものである。鹿児島市内の喫茶店や飲食店でデザートとして提供されるほか、カップアイスやアイスキャンディーなどの工場製品も販売されている。かき氷も元は無色透明の氷である。細かく削られた氷が光を乱反射し、白く輝く。それはシロクマも白くまも同じである。白くまの名前の由来については諸説あるが、僕の中で最も有力なのはこの「透明だけど白い」という共通点からとったという説だ。そんなこと言ったらかき氷全般白くまじゃないかって？いいんじゃないかなもうそれで。なんでもいいのだ、今日もシロクマはかわいいし、白くまは美味しいのだから。

その事実だけで十分だ。

【アクセス】

「鈴波 本店」

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