日本の食生活に魚は欠かせないものだ。その調理方法も様々で、焼いたり蒸したり煮つけたり、ときには親の仇のように包丁で叩いたり、恨みを込めてすり潰して釜茹でにしたり。なかでも日本、というか島国ならではの調理法と言えば「刺身」。世界でも、生の魚をそのまま切って食べるなんて文化が昔からあったのは日本くらいだ。
ごめんね、ルーシー
海外においては、日本食ブームが巻き起こった今でも、魚を生で食べることに抵抗を示す人は多い。僕のイマジナリーフレンドのルーシーがその一人だ。魚を生で食べるなんて信じられない、野蛮だわ…ルーシーは絵に描いたような身振りを添えてそうのたまう。
しかしだルーシー、そんなことを言ったら踊り食いはどうなる。踊り食いって知ってるかルーシー。生で食べるなんてもんじゃないんだ、あいつらは魚を生きたまま食べるんだ。いいかい落ち着いて聞いてくれルーシー、しかも踊り食いにはいくつかバリエーションがある。
シロウオっていう魚なんかは、水の中で泳いでるやつを網ですくって酢醤油にドボンだ。タコやイカの類は生きたまま脚をそぎ落とされる。アワビやサザエは、生きたまま網の上で火あぶりの憂き目を見る。魚介たちの苦しみもがく姿を見て「これこそ『踊り食い』だ」と喜ぶんだ。正気の沙汰じゃないって?そうなんだろうな。でもこれが現実なんだ。日本では特に珍しくもないことなんだ。すまない、ルーシー…
世界は広いね、ルーシー
ルーシーは完全に日本の食文化にドン引きしてるけど、これだけは忘れないでほしい。世界には刺身よりよっぽどヤバい魚料理が山ほどあるってこと。
有名どころはイギリスのスターゲイジーパイ。名前はファンタジックでインスタ映えの匂いがするけど、実際は違う。パイ生地に魚が突き刺さってる。その姿が星を見上げているように見えるからスターゲイジーパイっていうらしいけど、僕には人柱(魚柱?)にしか見えない。
お次も有名どころ、スウェーデンのシュールストレミング。ニシンを薄い塩水に漬けて発酵させて作るんだけど、これがとにかく臭い。「世界一臭い食べ物」なんて言われる程度には。
アイスランドのハカールはサメの肉を発酵させたもので、お察しの通りめちゃくちゃ臭い。食べるときはアルコール度数40度の地酒をキンキンに冷やして流し込むらしい。臭いをごまかすためとか、お腹壊さないように消毒も兼ねてとかなんだろうか。…なんでそこまでして食べるんだ?
がんばろうね、ルーシー
日本にもくさやとか熟鮨(なれずし)とかクレイジーな発酵食品がたくさんあるじゃないって?よく知ってるねルーシー、確かにそうだ。塩漬けや発酵で長期の保存が不可欠な国はもちろん、昔から新鮮な魚に恵まれてきた日本ですら魚を腐…発酵させて食べるんだから、人間には「魚を発酵させて食べたい遺伝子」が生まれながらに備わってるのかもしれない。なんのためかは分からないけど。私は願い下げだって?まあまあそんなこと言わないで。いきなり魚はハードル高いから、とりあえず納豆からチャレンジしていこう、ルーシー。
【アクセス】
「蔵人厨 ねのひ 伏見本店」
住所:愛知県名古屋市中区栄1丁目7−34 盛田ビルディング 1F
電話:052-231-2333
営業時間:11時30分~14時30分 17時30分~22時30分
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